店舗のホームページは何ページ必要か:核は4枚、目安は5〜7枚、足す設計は公開前に決める
店舗のホームページは固定ページ5〜7枚で足ります。核はトップ・メニュー料金・店舗情報・予約の4枚。業種別の固有ページ、分けるか1枚にまとめるかの判断基準、見積の「〇ページ」の数え方、公開後にページを足す実務まで。

結論:核は4枚、固定ページ5〜7枚で足りる

店舗のホームページは、固定ページ5〜7枚で成立します。核は「トップ」「メニュー・料金」「店舗情報・アクセス」「予約・お問い合わせ」の4枚。ここにプライバシーポリシーを加えた5枚が最小構成で、業種固有のページ(ヘアカタログ、個室・貸切、施術の流れなど)を1〜2枚足して7枚前後が標準です。これは私の目安であり、「〇ページあれば客が来る」という話ではありません。ページ数は集客の原因ではなく、お店に向けられる質問の数の結果です。
本当に悩むべきなのは枚数ではなく、二つの別の問題です。一つは「ページ」をどの単位で数えるか(制作会社の見積の〇ページに何が入るか)。もう一つは、公開後にページを足すときに壊れない設計になっているか。上位の解説はどちらも書いていません。この記事はそこを柱にします。
この記事での「ページ」の数え方
「ページ」という言葉は三つの別物を指します。混ぜると見積の比較も構成の相談も噛み合いません。
| 種類 | 例 | この記事での扱い | 見積で確認する点 |
|---|---|---|---|
| 固定ページ | トップ、メニュー・料金、店舗情報、スタッフ紹介 | 数える | 「〇ページ込み」の対象。1枚の長さの上限 |
| 投稿(記事) | お知らせ、ブログ、事例の1件ずつ | 数えない | 投稿機能の有無と、誰が書くか |
| 法定・規約ページ | プライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記 | 別枠。必要なら作る | 枚数に算入するかは会社ごとに違う |
以下で「5〜7枚」と言うときは固定ページの数です。投稿は数えません。法定ページは枚数の外に置きますが、任意ではありません。予約フォームや問い合わせフォームで名前と連絡先を受け取る以上、プライバシーポリシーは必要です。前払いの予約金や物販があるなら特定商取引法に基づく表記も要ります。
必須の4枚と、それぞれに載せるもの
トップページ
お店の入口です。地域名と業種、何が得意な店か、雰囲気の分かる写真、営業時間・定休日、電話番号、予約への導線をファーストビュー付近に置きます。来店型の店では、営業時間と電話番号をトップに置かないことが最大の機会損失です。下層ページへの入口(メニューへ、アクセスへ)はトップから1クリックで通します。
メニュー・料金
料金は具体的な金額を載せます。消費税の総額表示義務があるので税込で書きます。「初回限定〇%OFF」のような二重価格は、通常価格に実績がなければ景品表示法の有利誤認に触れます。割引を載せるなら、何に対する割引か根拠を持てるものだけにします。
店舗情報・アクセス
住所、地図、最寄り駅からの道順、駐車場の有無と台数、営業時間・定休日、電話番号。Googleビジネスプロフィールと同じ内容にそろえます。食い違いは信頼低下に直結します。
予約・お問い合わせ
フォーム、電話、LINEなど、お店が実際に受けられる手段だけを置きます。受けられない手段を並べると、返事がない店として記憶されます。ここで個人情報を受け取るため、プライバシーポリシーへのリンクを添えます。
追加候補は「足す理由」で振り分ける
定番の追加ページを、足す条件とセットで並べます。条件が当てはまらないなら作らなくてよいページです。
- スタッフ紹介:指名がある業種(美容室、整体、教室)なら足す。顔写真は本人の同意を取る。
- コンセプト・こだわり:同じ町に同業が多く、価格以外で選ばれたいなら足す。1枚で済む。
- よくある質問(FAQ):公開後、電話や問い合わせで同じ質問が繰り返されたら足す。最初から作らなくてよい。
- ギャラリー・写真:料理、店内、仕上がりが商品そのものなら足す。素材写真を自店の写真と誤認させない。
- お客様の声・事例:載せるなら本人の了解を得た実物だけ。謝礼や依頼で書いてもらった声は広告である旨の明示が必要で、捏造・改変はできない。
- お知らせ・ブログ:更新する人と頻度が決まっていれば足す。決まっていないなら作らない。
- 採用情報:常時募集している店だけ。募集していない時期に残すと問い合わせの手間だけ増える。
- プライバシーポリシー:フォームがあるなら作る。任意扱いにしない。
1枚にまとめるか、分けるか — 基準は検索意図
「ページを足すべきか」の判断基準は一つで足ります。検索する人の質問が同じなら1枚にまとめ、違うなら分けます。飲食店の「ランチ」と「貸切」は別の人が別の場面で探す質問なので別ページ。「コース料理」と「飲み放題」は同じ宴会幹事の質問なので1枚にまとめます。美容室の「カット料金」と「縮毛矯正」は別の質問、整体の「腰の痛み」と「肩こり」も別の質問です。

この基準から、縦長1枚のワンページ型で足りる店の条件も出ます。メニューが一系統で料金が1画面に収まり、検索されるのは店名か「地域名+業種」の一組だけで、予約がポータルやLINEで完結する店です。小さなカフェ、席数の少ないネイルサロン、一人で回す整体院はここに入ります。逆に、メニューの系統が複数ある、狙う検索語が複数ある、問い合わせの内容が分岐する(宴会・ランチ・テイクアウト)のどれかが当てはまれば、複数ページに分けます。
ページを増やせば検索順位が上がるという話ではありません。答えのない薄いページを量産すると、どのページも検索で選ばれなくなります。足すのは答えられる質問がある時だけで、足したページはトップと関連ページから内部リンクでつなぎます。階層は「トップ → 下層」の2段で済ませ、3段目を作るのは複数店舗や症状別のように本当に枝が多い時だけです。
業種別:共通の4枚に何を足し、何を書いてはいけないか
核の4枚は全業種同じです。違うのは固有ページと、規制で書けない表現です。規制は公開後に直すものではなく、構成を決める段階で織り込みます。症状別ページを作ってから「治る」と書けないと知るのでは遅い。

| 業種 | 足したい固有ページ | 構成段階で織り込む注意 |
|---|---|---|
| 飲食店 | コース・個室・貸切、ランチとディナーの分割、テイクアウト | ランチと貸切は別意図なので分ける。料理写真が商品 |
| 美容室・サロン | ヘアカタログ、スタイリスト個別ページ(指名用) | 料金は税込。初回割引は根拠を持てるものだけ。薬機法で効能の断定は不可 |
| 整骨院・整体・鍼灸 | 症状別ページ、施術の流れ、保険の扱い | 「治療」「治る」「診療」は使えない。語彙を決めてから症状ページを設計する |
| クリニック・歯科 | 診療案内(科目別)、院長・設備、初診の流れ | 医療広告ガイドライン。体験談、ビフォーアフター、他院との比較は入れない。自由診療は費用とリスクの併記 |
| 小売・物販 | 取扱商品・ブランド、通販への入口 | 通販を持つなら特定商取引法に基づく表記。カートは外部の通販サービスにつなぐ |
| 士業・教室 | サービス別・コース別、料金表、講師紹介、体験申込 | 実績の数字は根拠を示せるものだけ。「地域No.1」「満足度〇%」は根拠がなければ書かない |
クリニックと整骨院は、他業種で定番の「お客様の声」ページが構成からそのまま消えます。代わりに診療の流れや設備のページが安心材料になります。この入れ替えを最初に決めておくと、作ってから削る無駄がなくなります。
複数店舗の設計
基準は「店舗ごとに違う情報があるか」です。営業時間、料金、スタッフ、メニューのどれかが店舗で違うなら、店舗一覧1枚+店舗ごとの個別ページにします。全店同じなら、店舗情報の1枚に全店の住所・地図・電話を表で並べれば足ります。
店舗ページを作るなら、各ページにその店だけの内容(写真、スタッフ、駐車場、その店の営業時間)を入れます。住所と地図しか違わない店舗ページを並べると、薄いページが店舗数ぶん増えるだけです。URLは最初から /shop/ 配下にまとめておくと、店が増えても構成が崩れません。店舗がない地域の「〇〇市ページ」を地域名だけ変えて量産するのは、薄いページの典型なので作りません。実在の店舗ページが、その地域のページを兼ねます。
Googleビジネスプロフィールとポータルに任せるページ
自社サイトで作らなくてよいページがあります。口コミはGoogleビジネスプロフィールに集約し、自社サイトに口コミページは作りません。クーポン一覧や空席状況はホットペッパーなどのポータルが得意で、自社で持つと更新が止まります。短い近況はブログを立てるよりGoogleビジネスプロフィールの投稿で済みます。

自社サイトに残すのは、料金の正本、コンセプト、予約の導線、店名で検索した人の受け皿です。ポータルは掲載を止めれば消えますが、自社サイトの料金とアクセスは店がある限り残ります。営業時間はどちらにも同じ内容を載せ、変えるときは両方同時に直します。
途中でページを足す — 公開前に決めておく4つのこと
「最初は最小構成で公開し、後から足す」は正しい方針です。ただし足せる設計になっていなければ、足すたびに壊します。公開前に決めるのは次の4つです。

1. URLはディレクトリで切る
メニューは /menu/、店舗は /shop/、症状は /symptom/ のように、増える可能性のある種類は最初から配下に置きます。後から /menu/cut/ や /shop/ekimae/ を足しても構成は変わりません。単独の /cut/ として作ったページを後で /menu/ の下に移すと、古いURLから新しいURLへの転送(リダイレクト)が必要になり、設定を誤るとそれまでの検索評価と外部からのリンクを失います。
2. グローバルナビは固定、足すのは下層
画面上部のメニューは5〜7項目で固め、ページを足しても項目は増やしません。足したページは親ページの中に入口を作ります。ナビの項目を増やすと、トップ以下の全ページのヘッダーとフッターに手が入ります。サイトマップ(人が見る一覧ページと、検索エンジン向けのXML)はページを足すたびに更新します。CMSなら自動、静的なサイトなら制作側の作業です。
3. 自分で足せるものと、頼むものの線引き
WordPressなどのCMSで自分で足せるのは「投稿」です。お知らせ、ブログ、事例の1件、スタッフの追加のように、型が決まっていて中身だけ変わるもの。固定ページの新設は、デザイン、ナビ、他ページからの導線、スマホでの表示確認が伴うので制作側の仕事です。契約前に「投稿は自分で足せるか」「固定ページの追加は誰が、いくらで」を分けて聞きます。
4. 足す順番を決めておく
順番は反応から決めます。問い合わせで繰り返し聞かれた質問はFAQに。予約や問い合わせが集中したメニューは個別ページに。実績が溜まったら事例に。この順番なら、足したページには答えるべき質問が必ずあります。逆に「競合にあるから」で足したページは薄くなります。
見積の「〇ページ」と追加単価で確認すること
ページ単位の見積は、ページの定義が会社ごとに違うため、枚数だけ比べても比較になりません。確認するのは次の点です。
- 「〇ページ」は固定ページの数か、お知らせの投稿も数に入るか
- プライバシーポリシーなどの法定ページは枚数に含まれるか、別途か
- 1ページの長さに上限があるか(セクション数や文字数で区切る会社がある)
- 追加1ページの単価と、保守契約の範囲内で足せる作業はどこまでか
- 「〇ページまで込み」のプランで、超えた分の扱い(都度払いか、月額が上がるか)
- 公開後の文言・営業時間・料金の修正は回数制限があるか、有料か
- 制作期間はページ数で伸びる。伸びる理由は原稿と写真の準備なので、店側で用意できるものを先に出す
ページ単価で積み上げる見積では、FAQを1ページ足すのと、症状別を5ページ足すのでは金額が大きく変わります。構成を決める前に単価を聞き、「後から足す前提」で最小構成の見積を取るのが順番です。
減らす・統合する運用ルール
足す話は多いのに、減らす話は語られません。古いページは信頼を削ります。半年止まったブログ、終わったキャンペーン、変更前の営業時間。終了した割引を残したままにすると景品表示法の問題にもなります。
- 投稿機能は、更新する人がいなくなったら閉じて、お知らせ1枚に統合する
- キャンペーンは作る時に終了日を決め、終了日に消すところまでを一つの作業にする
- 営業時間・定休日・料金が変わったら、サイト、Googleビジネスプロフィール、ポータルを同じ日に直す
- 年に一度、全ページを開いて「今も答えている質問があるか」で残す・統合する・消すを決める
- 消したページのURLには、内容を引き継いだページへの転送を設定する
今日できる一手:紙に1枚のサイトマップを描く
制作会社に相談する前でも、番頭に頼む前でも、これだけは店主さんにしかできません。

- 自店に来る質問を思い出して書き出す(電話で聞かれること、来店時に聞かれること)
- 質問を「同じ人が同じ場面で聞くもの」ごとにまとめる。まとまり一つが1ページ
- 核の4枚(トップ、メニュー・料金、店舗情報、予約)にそのまとまりを足し、7枚を超えたら足す理由を書き添える
- 同じ町の同業のサイトを3つ開き、ページ数を数える。検索窓に「site:相手のドメイン」と打つか、ドメインの末尾に /sitemap.xml を付けて開くと一覧が出る
- 自店に無くて相手にあるページを見て、「質問がある」ものだけ候補に残す
- 写真と原稿を、ページごとに用意できるか印を付ける。用意できないページは最初の公開から外す
この1枚があれば、どの制作会社でも見積の精度が上がり、「〇ページ込み」のプランが自店に合うかその場で判断できます。
よくある質問
店舗のホームページは最低何ページあれば成立しますか?
トップ、メニュー・料金、店舗情報・アクセス、予約・お問い合わせの4枚に、プライバシーポリシーを加えた5枚です。メニューが一系統で料金が1画面に収まる店なら、この内容を縦長の1枚にまとめたワンページ型でも成立します。
1ページだけのホームページでも集客できますか?
集客の可否はページ数では決まりません。店名か「地域名+業種」の一組で探される店で、予約がLINEやポータルで完結するなら1枚で足ります。狙う検索語が複数ある、問い合わせの内容が分岐する、という店は分けます。
ページ数が多いほうが検索に有利ですか?
枚数と順位に因果はありません。答えるべき質問がないページを足すと、薄いページが増えてどのページも選ばれにくくなります。足すのは質問がある時だけで、足したページはトップや関連ページから内部リンクでつなぎます。
制作会社の見積の「〇ページ」にお知らせ記事やプライバシーポリシーは含まれますか?
会社によって違います。固定ページだけを数える会社、投稿も数える会社、法定ページを別枠にする会社があります。見積を比べる前に、固定ページ・投稿・法定ページのどれを数えているかと、1ページの長さの上限を確認します。
後からページを追加できますか?費用はどうなりますか?
できますが、設計次第で手間が変わります。最初からディレクトリ(/menu/ 配下など)で切ってあれば、足してもナビや他ページに手が入りません。費用はページ単価で都度払う会社と、保守や月額に含める会社があるので、契約前に追加1ページの扱いを聞いておきます。
任せるなら
自分で触る範囲は、紙のサイトマップと、CMSの投稿までにしておくのが安全です。URLの変更と転送の設定、ナビの改修、クリニックや整骨院の表現の確認は、間違えると検索評価や法令の側で損をする領域なので、制作側の仕事にします。業者に頼むなら、この記事の「見積で確認すること」をそのまま聞いてください。答えが曖昧な会社は、ページの定義が曖昧な会社です。
構成を考えること自体を手放したいなら、ホームページ番頭に丸投げする扉があります。LINEで話すだけで、お店と同じ町の同業を調べてから構成を組み、公開まで0円、公開後は月額4,900円。ページ追加は5ページを超えた分だけ1ページ1,500円/月で、プライバシーポリシーなどの法定ページは数に含めません。文言・営業時間・料金の修正は回数無制限で、今あるホームページごとの引っ越しも基本料金に含まれます。最低契約期間も違約金もないので、サイトマップを描いたところで一度相談する、という使い方で構いません。制作の様子は制作事例、細かい条件は料金とよくある質問にまとめてあります。


