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「飲食店にホームページはいらない」は半分本当です:作らなくていい店の条件と、食べログだけでは足りない理由

常連と電話予約で回り、店名検索でGoogleマップとInstagramが正しく出る店には今は不要。ただし「食べログだけで十分」は別。無料会員の限界、予約1人200円、2024年高裁判決、調査データで切り分けます。

「飲食店にホームページはいらない」は半分本当です:作らなくていい店の条件と、食べログだけでは足りない理由

私はホームページ制作サービスの運営責任者です。この立場で書く記事は、普通は「だから必要です」で終わります。だから先に、逆のことを言います。

「飲食店にホームページはいらない」は半分本当です。 常連と紹介で席が埋まり、予約は電話で足り、店名で検索するとGoogleマップとInstagramの正しい情報が最初に出る店には、今は要りません。その時間はGoogleビジネスプロフィール(GBP)の営業時間と写真を直すことに使ってください。

ただし「食べログだけで十分」は別の話です。食べログのページは店主さんのものではなく、運営会社のものです。無料会員でできることには上限があり、ネット予約は来店人数ごとに課金され、評価点の計算方法は運営側が変えられる。それが「不当ではない」と判断されたのが2024年の東京高裁判決です。この記事では、作らなくていい店の条件を先に表で示し、そのうえで食べログ・Instagram・Googleマップで何が足りないかを、公開されている料金・判決・調査の数字だけで確かめます。

「いらない」が成立する店の条件

上位の記事は「必要です」と言うだけで、要らない店の条件を書いていません。私は先にそれを置きます。左の列に多く当てはまるほど「今は要らない」、右の列が3つ以上なら1ページでいいので公式の置き場所を作る価値があります。

見るところ今は要らない店あった方がいい店
客層常連と紹介で席が埋まる新規・観光・出張客が多い
予約予約不要か電話で足りるコース・宴会・貸切・時間指定がある
店名で検索した1ページ目GBPとInstagramが上位で情報が正しい食べログや古いまとめ記事が上を占める
メニュー日替わり中心で固定情報が少ない定番メニューと価格が決まっている
店舗数1店舗2店舗以上
テイクアウト・通販なしあり
求人知人で回る募集が常にある
食べログのネット予約使っていない月に何十人も食べログ経由で入る
海外客ほぼ来ない英語メニューや説明が必要

一つだけ注意します。常連中心の店でも、移転・長期休業・値上げのときに「公式はこれ」と指せる場所がないと、SNSの投稿が流れた後に古い情報だけが残ります。「要らない」は「今は」であって「永久に」ではありません。

「食べログだけで十分」が成り立たない3つの理由

食べログのネット予約手数料(ディナー1人200円)の年間試算とホームページ外注相場の比較。食べログ経由ディナー月100人で年24万円、自社に移せる月20人分でも年4万8千円、制作会社の相場は10〜30万円
出典: 食べログ(Kakaku.com)(2026-09-30)、2026-10-17確認

無料会員は「情報を置く」までしかできない

食べログの店舗会員登録は無料で、店舗情報の編集・クーポン・メニュー機能が使えます。有料の「食べログPR」は月額1万〜10万円(税抜)の4プランで、最安のライトには標準検索での優先表示が付きません。これはstabble.bizが2026年9月に公式サイトで確認した内容です。local-mp.co.jpの整理では、月額固定料金はライト10,000円・ベーシック25,000円・プレミアム5 50,000円・プレミアム10 100,000円(いずれも税抜)で、ベーシック以上で近隣店ページへのバナー、プレミアムでトップページバナーが付きます。

店主さんにとっての意味はこうです。無料会員のページは、近隣の有料店のバナーが載る場所になり、検索結果の並びは有料プランで決まる。無料で「十分」なのは、営業時間と写真を置く部分だけです。料金は改定されるので、判断の前に公式サイトで再確認してください。

ネット予約は1人200円かかる

食べログのネット予約は固定費0円、来店人数に応じた従量料金でディナー1人200円・ランチ1人100円(税抜)です。自社サイトやSNSからの予約には従量料金がかかりません(同じくstabble.bizによる公式サイト2026年9月確認)。

計算します。食べログ経由のディナー予約が月100人なら、月20,000円(税抜)、年240,000円です。制作会社にホームページを外注する相場は10〜30万円(Somewhere)。ただし、食べログの予約を丸ごと自社に移せるわけではありません。COLLINS株式会社の調査(2024年11月〜2025年1月、全国300名)では、ネット予約に使うメディアは食べログ60.5%、店舗ウェブサイト46.5%、ホットペッパー26.2%。食べログで店を見つけた人は食べログで予約します。移せるのは、店名で検索して来る人・常連・Instagramから来る人の予約です。それが月の予約の2割、20人だとしても月4,000円、年48,000円の手数料が消えます。これは計算であって、約束ではありません。自分の店の数字を当てはめてください。

評価点の計算方法は運営側が変えられる:2024年東京高裁判決

ここが上位記事で一番古いままになっている部分です。焼肉チェーンを運営する韓流村がカカクコムを提訴した訴訟は、一審の東京地裁が独占禁止法違反(優越的地位の濫用)を認めて3,840万円の賠償を命じました。しかし2024年1月19日、東京高裁は一審を取り消し、カカクコムが逆転勝訴しています(飲食店ドットコム Foodistの報道)。高裁は、食べログが優越的地位にあり飲食店に不利益を与えたこと自体は認めたうえで、アルゴリズムの定期的な見直しと評価点の変動はサイト上で公開され店側も認識し得たとして、独禁法上「不当」とは言えないと判断しました(弁護士JPニュースの解説も同趣旨)。私はこれ以降の確定状況を確認していません。この記事の根拠は高裁判決までです。

店主さんにとっての意味はこうです。点数が下がっても、それは「公開済みのルール変更」であり、店側は追認するしかない。これは食べログが悪いという話ではなく、他人の土地に看板を立てている構造の話です。Googleも同じで、go-local.jpによれば、Googleビジネスプロフィールのヘルプは2025年6〜7月の改訂で、ランキングのアルゴリズムが機密であることを「重要」として最上部に置きました。

Instagramだけ、Googleマップだけで足りるか

店舗を探す手段と興味を持った飲食店を確かめる手段の調査比較。探す手段はGoogleマップとGoogle検索が60.2%、口コミサイト58.0%(ニュートラルワークス2025年)、確かめる手段はホームページ32.9%が最多でInstagram22.9%、食べログ18.9%、Googleビジネスプロフィール16.6%(COLLINS株式会社調査)
出典: COLLINS株式会社 プレスリリース(2025-02-13)、2026-10-17確認

数字で見ます。ニュートラルワークスの調査(2025年6月、20〜50代550名、Web担当者Forum掲載)では、店舗を探す手段として「Googleマップ」「Google検索」が60.2%で同率トップ、「口コミサイト」が58.0%でした。発見の入口はマップと検索です。

一方、COLLINS株式会社の調査(前出、300名。うち124名が飲食店勤務者なので一般より飲食に詳しい母集団です)では、興味を持った飲食店を調べる手段は「ホームページ」が32.9%で最多、Instagramアカウント22.9%、食べログページ18.9%、Googleビジネスプロフィール16.6%でした。ネット予約を希望する人は77.7%。同調査の考察は、Instagramで認知しただけでは来店につなげにくい、というものです。

2つの調査を並べると役割が見えます。見つける場所はマップ・検索・SNS、確かめる場所はホームページ。Instagramの弱点は、載せられるURLが基本1本で、検索性が弱く、投稿が流れて固定情報が埋もれることです。Googleマップの弱点は、営業時間・写真・口コミは置けても、コースの内容・宴会の人数条件・キャンセル規定・アレルギー対応・求人・英語の説明が置きづらいことです。仁頼のブログも、Googleマップで足りないケースとしてコース予約・宴会貸切・通販を挙げています。

MEOについては正確に言います。Google公式ヘルプによれば、ローカル検索結果のランキングは関連性・距離・知名度の組み合わせで決まり、知名度は「ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数などの情報」にも基づきます。ホームページの有無そのものを順位要因とは書いていません。Whitesparkの「Local Search Ranking Factors 2023」では、ローカルパックの順位要因のうちGBPのシグナルが32%で最大です。順位のためにホームページを作るのは順番が違います。順位のためならGBPと口コミです。

店名で検索したとき、誰が「公式」になるか

食べログ・Googleマップ・Instagramは大家がルールを決める「間借り」の看板、店名で検索したとき店主自身が書き換えられる公式サイトは「持ち家」であることを示す概念図
食べログ・Googleマップ・Instagramは大家がルールを決める「間借り」の看板、店名で検索したとき店主自身が書き換えられる公式サイトは「持ち家」であることを示す概念図

上位記事がほぼ触れていない、私が一番大事だと思うところです。店名で検索したときの1ページ目を、食べログ・Retty・ホットペッパー・自動生成のまとめサイトが占めている店は多い。そこに載っている営業時間が古い、閉店と誤表示されている、電話番号が旧番号。それでも検索した人には、そのページが「公式」に見えます。公式サイトは、検索結果の「正解」を店主さん自身が定める手段です。

併せて、店名・住所・電話(NAP)の表記をGBP・食べログ・ホームページで揃えてください。店名の全角半角とスペース、住所の丁目の書き方、電話番号のハイフン。揃っていないと、同じ店が別物として扱われる原因になります。

今日できる一手はこれです。

ここまでは費用ゼロで、ホームページがなくてもできます。この時点で「要らない店」の条件に当てはまるなら、この記事はここで閉じて構いません。

「ホームページ」の中身は4段階ある

「いらない派」の懸念は費用と更新の2つです。「ホームページ」という言葉の幅を分ければ、どちらも段階で消えます。

飲食店のホームページを4段階のはしごで整理した図。段階0はInstagramプロフィールとリンクまとめで0円だが検索で見つからない、段階1は1ページサイトで無料枠で作れ営業時間・地図・電話・メニュー・写真・予約方法を置けて検索で見つかる、段階2は5ページ前後でWordPressなら初期0〜2万円・月額1,000円程度、制作会社なら20〜50万円、段階3は予約システム・多言語・通販連携。要らないがあ
飲食店のホームページを4段階のはしごで整理した図。段階0はInstagramプロフィールとリンクまとめで0円だが検索で見つからない、段階1は1ページサイトで無料枠で作れ営業時間・地図・電話・メニュー・写真・予約方法を置けて検索で見つかる、段階2は5ページ前後でWordPressなら初期0〜2万円・月額1,000円程度、制作会社なら20〜50万円、段階3は予約システム・多言語・通販連携。要らないがあ

「要らない」が「あった方がいい」に変わる店の大半は、段階1で足ります。上位8記事の結論も、ほぼ一様に「豪華なサイトは不要、最低限の正確な情報を置く場所として必要」です。無料ビルダーの料金・独自ドメインの可否・広告表示は頻繁に変わるので、使う前に各サービスの現在の条件を確認してください。

更新は月10分で済むように設計する

「作って放置」が最大の失敗で、更新が止まったホームページは無いより悪い。これは上位記事の一致した見解で、私も同じ意見です。対策は「がんばって更新する」ではなく、更新しなくていい設計にすることです。

ホームページには住所・電話・定休日・定番メニューなど変わらない情報だけを置き、臨時休業や本日の仕入れなど変わる情報はGoogleビジネスプロフィールとInstagramに流す、という情報の置き分けを示す概念図。固定された真鍮の札と、流れていく黒板の書き込みの対比
ホームページには住所・電話・定休日・定番メニューなど変わらない情報だけを置き、臨時休業や本日の仕入れなど変わる情報はGoogleビジネスプロフィールとInstagramに流す、という情報の置き分けを示す概念図。固定された真鍮の札と、流れていく黒板の書き込みの対比

この分け方なら、ホームページの更新は値上げと定休日変更のときだけになります。

業者に頼むなら、ここだけ見る

段階2以上は専門領域です。ドメインの設定、予約システムの連携、サーバーの引っ越しは、下手に触るとサイトごと止まります。自分で触らないか、頼むかを決めてください。頼むときに見る点は5つです。

ホームページ制作業者に頼むときに見る5つの確認点を「所有」と「運用」に分けた判定チェックリスト。所有の2項目(ドメイン名義が店主本人か、解約時にサイト一式とドメインを持ち出せるか)のどちらかが曖昧なら食べログと同じ間借りを別の場所に作るだけ。運用の3項目は営業時間・価格の修正を自分でできるか有料か、月額にサーバー・ドメイン・修正が含まれるか、スマホで電話タップ発信と地図アプリ連携ができるか
ホームページ制作業者に頼むときに見る5つの確認点を「所有」と「運用」に分けた判定チェックリスト。所有の2項目(ドメイン名義が店主本人か、解約時にサイト一式とドメインを持ち出せるか)のどちらかが曖昧なら食べログと同じ間借りを別の場所に作るだけ。運用の3項目は営業時間・価格の修正を自分でできるか有料か、月額にサーバー・ドメイン・修正が含まれるか、スマホで電話タップ発信と地図アプリ連携ができるか

上の2つが曖昧な業者は、食べログと同じ「間借り」を別の場所に作るだけです。

よくある質問

ホームページがいらない飲食店はどんな店ですか?

常連と紹介で席が埋まり、予約は電話で足り、店名で検索するとGoogleマップとInstagramの正しい情報が最初に出て、コース・宴会・テイクアウト・求人・海外客がない1店舗の店です。ただし、GBPとInstagramの情報を正しく保つことだけは必須です。

飲食店のホームページには最低限何を載せればいいですか?

営業時間と定休日、地図、タップで鳴る電話番号、メニューと価格帯、店内と料理の写真、予約方法の6つです。1ページで足ります。臨時休業などの変わる情報はGBPとInstagramに置きます。

Instagramだけで飲食店の集客はできますか?

発見の入口にはなりますが、確認の場所には向きません。COLLINS株式会社の調査(300名)では、興味を持った店を調べる手段はホームページ32.9%が最多でInstagramは22.9%、同調査はInstagramで認知しただけでは来店につなげにくいと考察しています。URLが基本1本で、投稿が流れて固定情報が埋もれるのが弱点です。

食べログのネット予約手数料はいくらですか?自社予約に切り替えられますか?

固定費0円、ディナー1人200円・ランチ1人100円(税抜)の従量料金で、自社サイトやSNS経由の予約には従量料金がかかりません(stabble.bizが2026年9月に公式サイトで確認)。全部を移すのではなく、店名検索・常連・Instagramから来る人の予約を自社に向けるのが現実的です。料金は改定されるので公式サイトで再確認してください。

ホームページがあるとGoogleマップ(MEO)の順位は上がりますか?

Google公式ヘルプはランキング要因を関連性・距離・知名度とし、知名度は被リンク数や口コミ数などに基づくとしています。ホームページの有無を順位要因とは書いていません。順位が目的ならGBPの整備と口コミが先です。

いちばん楽な扉

ここまでの判断で「段階1のサイトを置きたい、でも作る時間も直す時間もない」となった店主さんのために、私たちはホームページ番頭をやっています。LINEで話すだけで公開まで0円、公開後は月額4,900円で、制作・サーバー・ドメイン・修正対応をすべて引き受けます。営業時間や価格の修正は回数無制限、ドメインは店主さん名義で、解約時はサイト一式とドメインをそのままお渡しします。最低契約期間も違約金もありません。集客や売上の約束はしません。ホームページを「間借り」ではなく「持ち家」にして、面倒だけをこちらが持つ。それが私たちの商品です。

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